2023年10月19日

10回目のフィエスタ・デ・エスパーニャによせて~

関係者インタビュー

Entrevista Fiestamilia!

ボランティアスタッフ編

La voluntaria habladora

幅広い年齢、職業。だから出会いが楽しい

高野未来さん

福祉系の会社に勤務し、フィエスタ・デ・エスパーニャ(以下フィエスタ)ではボランティアリーダーとして活躍している高野さん。初めてボランティアとして参加したのは2014年の第2回とのことで、長らくフィエスタにかかわり支えてくれました。参加のきっかけは?

高野さん:

もともとボランティアには興味がありました。私の育った地域はボランティア活動が活発で、そもそもボランティアが身近にあったんです。私も小学生のころから手話の勉強をするなど、活動に取り組んでいました。中学も部活がボランティア。老人ホームを訪問したりしていました。高校に入って全く触れなくなった時期があったのですが、高3になって、“なにか久しぶりにやりたいな”と思いたって。イベントが好きだったのでイベント系のボランティアをやりたくて、いろいろ参加できるものを探していたんです。そこで見つけたのが『ASEAN FESTIVAL』。東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の魅力を紹介するフェスで、横浜で第1回。第2回が代々木で開催されました。参加してみてやっぱりボランティアは楽しいなと。それから代々木公園で開催されるいろいろなイベントに参加するようになって、その流れでフィエスタにも参加しました。

“ボランティアって楽しい”と思われた、イベントでのボランティアの魅力ってどういうものでしょう?

高野さん:

“大人と話せる”ことです。年上の人と話せるのがとにかく楽しくて。普通に過ごしていたらまず出会えない世代や職業の方、それから、自分が興味を持っていない分野の趣味を持っている人に出会えるのも楽しい。子供の頃からいろいろな人から吸収するのが好きなタイプなんです。実際に吸収できているかはわからないですけど(笑)

確かにボランティアの参加者を見ると、多彩といいますかいろいろな人がいますね。

高野さん:

世界でも有名な企業の役員さんや、国のお仕事をされている方、経営者の方……、年齢の幅も広いんです。20歳前後から上は70歳ぐらいの方とほんと様々。その年齢や職業も違う方が一つの班になって動きます。

誰でもチャレンジできるし、お互いにいい経験になりそうですね。それにしても世代にしても立場にしても接点もない人たち同士がすぐに仲良くなれるものですか。高野さんは進んで吸収しようというタイプということですから大丈夫そうですが。

高野さん:

イベントのボランティアって一緒にいる時間が長いんですよ。朝8時から夜8時までとか。ですから休憩時間、活動時間など必然的に話す時間が多くなる。一人で参加される方も多いので、話し相手がいるといいんですよね。大変だよね、でも楽しいよね、なんていう話から始まって、自分の趣味や、仕事の話になって自然に打ち解けていって仲良くなっていくんです。

なるほど。そうすると、年上でも年下の話を素直に聞けたり、違う世界にも興味関心が持てたり、理解できる人がいいかも。

高野さん:

そうですね。別のフェスですが、ボランティア参加していた女性で、普段の私では接点を持てないような人生の先輩が、私や年下の人と話していると「とても楽しい、若い力がもらえる!」と言ってくださって。そういう方に参加いただけるとうれしいですね。

その方自身も、若い人にも双方に得るものがある。それもボランティアの魅力なんでしょうね。もちろん大変なこともあります。

高野さん:

はい。体力的にきつい部分はあります。またゴミステーションを担当していただく際は、ゴム手袋などはしっかりしていただくのですが、それでも汚れちゃう。汚れるのは仕方ないので、それを“嫌がりすぎない”でいただければですね。

得られること、大変なことを体験し、継続してくれている人もいらっしゃるんですか?

高野さん:

1回、2回から継続して参加しているボラさん(高野さんはボランティアスタッフのことを親しみを込めてそう呼びます)はいらっしゃいますね。スペインだけではなく他のフェスでも活動されているボラさんもいらっしゃいます。私と同様、イベントが楽しい、フェスが楽しいと感じられているんですね。それで、スペインはここが楽しい、ベトナムは、台湾はと、それぞれの色を楽しまれています。そういうボラさんにとってフィエスタについては、意外なところが評判なんですよ。

どういうところですか?

高野さん:

フェスは普段日本ではあまり接しないようなフードと出会えるのも楽しく、それを楽しみにしていらっしゃいます。フィエスタも同様で、いろいろな発見があるし、出店ブースの料理はどれをとってもおいしい。その上、ボラさんからは「スタッフのまかないの食堂がおいしい!」って喜ばれています。ボラさんは、温かいご飯が並ばなくて食べられるんです。慣れている方は、出店ブースで好きなおかずを買って食堂の温かいご飯で食べる、なんて工夫もされています。

体力も使うボランティア活動に美味しいごはんはとても良い力になりそうですね。では、10回目のフィエスタに寄せて。高野さんも9回目を迎えます。

高野さん:

とにかく楽しむ! 私は私でリーダーとして、事前の準備からやらなければいけないこと、大変なことはありますけど、とにかく私も楽しむ。日曜にはグレート・サンタ・ランもありますし、すごく華やかになりそうですしね。リーダー自身が楽しんでいないとみなさん、楽しめないですものね。ここには、いろんな出会いもありますし、ぜひぜひ、大いに楽しんでいただきたいです!

リーダーとして「言葉は大切」という高野さん。どう意義を感じて、真剣に取り組んでいただけるか。これまでの経験から、リーダーからの言葉一つで変わると感じています。例えば「お給料をもらっている仕事ではないけれど、やっていることは仕事と同じ。これをどう表現するか」ということまで悩む。出した結論が“活動”という言葉。さらりと聞き流しそうな言葉一つにも、その裏には思いが詰め込まれています。フィエスタも同様。来場される皆さんを、お客様ではなくて“参加者”と呼んでいます。フィエスタは送り手と受け手の関係ではなく、双方が協力してはじめて成立する。役割が違うだけ。そのほかにも、いろいろな思いが言葉に変わっていきます。10回を迎えられるのも、ボランティアのみなさんの活動、来場者が参加者として、ボラさんたちをリスペクトし、マナーを守って楽しんでくれたからこそ。10回目、ボランティア参加を希望されるみなさん、大いに楽しみながら新しい出会いを!

Text: daiji iwase/FDE実行委員会

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