さて、今年もFiestamiliaのご紹介の季節がやって参りました。
そんな今年のトップバッターは、年を追うごとにパワーアップしていく代々木公園の熱狂を支えるメインの舞台花形、フラメンコダンサーのJURINAさんにお話を伺います。
JURINAさん、よろしくお願いします!
JURINAさん:
よろしくお願いいたします!とても楽しみにしていました!
ありがとうございます!JURINAさんといえば舞台、舞台といえばJURINAさんと聞いていますが、どんなご経歴をお持ちですか?
JURINAさん:
そんな風に言われているなんて(笑)ただ、有難いことに私は2歳半からクラシックバレエを始めて、そこから成人になるまでに様々な舞台出演をさせていただきました。舞台や表現の場が大好きで、一貫してずっとのめり込んでいる人生です。ただ22歳くらいの時、踊りや舞台はもちろん続けたいけど、これから人生を何に捧げて生きていけばいいのだろうみたいなことを漠然と探していたんですよね。そんな時、小さい頃から大好きだった舞台『カルメン』のことを思い返して、あのスペインの陽気、フラメンコの情熱を自分も感じて体現したいと思い始めたのが私とフラメンコの馴れ初めです。
素敵すぎるエピソードトークですね。『カルメン』で表現されるどんなところが心を打ちましたか?
JURINAさん:
そうですね…。19世紀初頭のスペインが舞台なのですが、人々の考え方、生き方、自由への強い意志に惹かれました。主人公のカルメンは「ロマ」と呼ばれる、当時社会的身分が低かった民族の女性なのですが、フラメンコはそんなロマの方々の踊りです。強い感情の表現と独特な音色が合わさって、まさに心を打つとはこのことだなと。
フラメンコは、明るい曲もある一方で、重厚感と深い悲しみが表現される曲も少なくないですよね。歴史の中で、厳しい状況にあった方々の激情が込められています。
JURINAさんは、その後フラメンコをどう体得していきましたか?
JURINAさん:
それがいざやりたいと思っても、それを得る術がその時はわからなくて…それに、大人になってから始めるとはいえ、やるからにはプロを目指したいと思っていたので。そんな時、お世話になっていたある方が「やるなら現地に行きなさい。自分で見て、自分の感性で感じておいで。」と言ってくださったんです。もう行くしかないと思って、準備をしてからすぐスペインへ留学しました。語学も勿論一からで、知らない土地でひとり大変でしたが、とにかく色々な舞台を見たり、教室を覗いたりして、自分の「これだ!」っていう表現を探しましたね(笑)
とんでもない行動力と嗅覚が必要な、非常に貴重な得難い経験をされていますね。実際現地にて肌で感じたフラメンコとは、スペインとはJURINAさんにとってどんなものでしたか?
JURINAさん:
留学してみて、現地の人たちの心の豊かさや人をとても大事にする姿勢が生活の節々に感じられて、うまく表現できないのですが「ああ、これでいいんだな」と思いました。良いバッグや素敵な生活=幸せ、みたいに思っていた時期もあるのですが、人の豊かさって、幸せってこういう事なのだろうと感じた期間でしたね。フラメンコについては、これも言い表せないですが、数多くの舞台を見まくってきた私にとって、「やっと見られた」という感覚に陥ったんです。お芝居とかだと2時間とかの中で起承転結が巻き起こるわけですが、フラメンコは10~15分の中でストーリーがあって、繊細で豊かな感情表現を身体やリズムでおこさないといけません。まさに表現者にとっては、凝縮された人生を表すような感覚なんですよね。
表現者にとっては、その方自身の人生を豊かにし、凝縮し、時には別人を演じて表現として観客に魅せることこそが喜びなのかもしれませんね。そういった意味で、スペインとフラメンコは文字通りJURINAさんの表現者としての次元を底上げしたと言えますね。
フィエスタでは、どういったチームで参加なさるのですか?
JURINAさん:
私とフィエスタの関わりとしては、立ち上げくらいからで実は結構長いです。それこそ、フィエスタで出会った有名画家の堀越千秋さんに、私はスペイン留学を後押ししてもらったんです。帰国してからしばらくフラメンコやそれ以外のお仕事も含めてプロとして活動していましたが、「ロストポス(Los Topos)」というフラメンコチームを結成し、演者としてフィエスタの舞台に上ったのは3年ほど前からです。ロストポスというのは“モグラたち”という意味を持っています。フラメンコって普段あまり開かれた場所ではなく、洞窟のような場所(タブラオ)でやることが多いのですが、なんだかそれがモグラみたいだよねって(笑)なので、私達は地上に出ていこうぜ!みたいな意味も込めてこの名前にしています。あとは、フラメンコって時代背景もあって重たく暗めの曲が多いのですが、観客の皆さんには笑顔で楽しくなってほしいと思っています。なので、明るめの曲やアレンジをメインにしながらも本場のフラメンコのように重厚感のあるステージを作ることで、初めて見る方にもフラメンコを馴染みやすいものにできるよう、工夫しています。
トポスってもぐらだったのですね!なんと可愛いチーム名でしょうか。そして込められた想いも大変素敵ですね。それでは、最後に地上へ出た麗しのモグラたちから今年ご来場いただく皆様へ、メッセージをお願いいたします。
JURINAさん:
フィエスタは私にとって、あの期間あの代々木公園が“スペインになる”場所だと思っています。来ていただく皆様にはぜひ心をオープンに、人との触れあい、愛情、優しさを味わって、あの空間の空気をたくさん吸っていただければと思います。当日は、私達もそんな素晴らしい空間の一員として、皆様に笑顔と愛と感動を届けて参ります。今年たくさんのご来場、ステージでお待ちしております!
インタビュー中も、ずっと笑顔でフラメンコや舞台への愛について語ってくださったJURINAさん。まさに人生を懸けた熱い想いがあればこそのお話を聞くことができました。今年は昨年に引き続き、実行委員長肝いりのステージをフラメンコが彩ります。メインステージでも、サブステージでも、何ならテントの中だって、そこに人と想いがあれば踊り出したくなること間違いなしなので、ぜひ会場一体となって笑顔溢れるフィエスタを作り上げていきましょう!実行委員一同も盛り上げていきたいと思います!
今年も皆様、楽しみにお待ちください。
10月14日(土)〜19日(木)
@池袋西口公園野外劇場 グローバルリング シアター
@としま区民センター
豊島区で1週間、バスク語、文化、伝統スポーツ、美食をお楽しみいただけます!本場バスクならではの体験を満喫できる絶好の機会です。皆様とご家族のお越しを心よりお待ちしております。
10月13日(金) 18:30
としま区民センター 多目的ホール
この期間にさまざまな”バスク”に触れて発見してください!