今回インタビューを受けていただく方は、フィエスタご来場者の皆様多くの人が一度は見かけたことのある方なのではないでしょうか。ある時は、出展ブースで絶品パエリアを出す人気店のパエリアおじいちゃん。ある時は、舞台でギターをかき鳴らしながら陽気に歌うバンドLa Tuna(ラ・トゥナ)のフロントマン。さぁご紹介しましょう、ホルヘさんです!
ホルヘさん :
Hola!(こんにちは!)ホルヘといいます。
改めてですが、パエリアおじいちゃんでパエリア作って、昼のステージでも演奏して、何ならナイトステージでも演奏してくださっていましたよね?とんでもない活動量です!
ホルヘさん :
もうへとへとですよ~~(笑)
そしてスペインご出身でもあります。どんな経緯で日本にいらっしゃったのですか?
ホルヘさん :
私は学生の頃からコーラスなど歌や舞台に立つ活動をしていて、1992年バルセロナオリンピックとセビリア万博が重なる記念すべき年に、日本のテレビでスペインの宣伝のための出演オファーがあって、当時私は大学生で初めて日本に来ました。その後も、テレビ関係や色々な縁で日本に来ることはありましたが、住み始めたのは1996年からですね。
最初の来日はテレビ出演だったのですね!元々コーラスをされていたということで、スペインでも何か音楽活動をされていたのですか?
ホルヘさん :
はい。大学生の頃にTunaというスペインの音楽集団で歌を歌ったり、ギターを演奏したりしていました。Tunaは歴史が古く、スペインでは中世にまで遡ると言われています。諸説あるようですが、元は貧しい学生や修道院などの子たち、遍歴のある聖職者などがお金を稼ぐために始めた活動とされています。今もその文化は受け継がれていますが、私は自分の勉強のために逆にお金を払って入団し、色々なスキルや経験を積むことができました。今では歴史ある音楽集団として、日本の上皇陛下がスペインに御幸されたときもウェルカムの演奏はTunaが行ったのですよ!
Tunaってそんなに古くからあるのですね!700年前の学費を稼ぐための学生アルバイトのような成り立ちのバンドが、ずっと受け継がれて今も存在しているなんて…全然知りませんでした。しかも上皇陛下の前での演奏経験もあるなんて、本当に貴重で素晴らしいご経験ですね。Tunaは日本にも進出しているということですか?
ホルヘさん :
日本のTunaは私が始めましたよ!Tunaはスペインが発祥でスペイン国内の音楽集団ですが、そこの卒業生たちが全世界を渡り、ネットワークを持っています。そして、別の国でTunaを名乗って活動するには、本国のTunaにいたことのある人しかできないのです。今現在は、日本でのメンバーは5人のみで、あとはゲストのアーティスト様や協力会社様とで演奏を行っています。それにスペイン来訪時の演奏がきっかけで、その後日本国内でも上皇后陛下の前で歌ったことがあるんですよ。
うわ~すごいですね!しかも国を跨いだ立ち上げにはそういうルールがあるのですね。そんな伝統あるグループが、フィエスタに関わったきっかけはどのようだったのでしょう
ホルヘさん :
フィエスタは立ち上げの時から、当時の実行委員長だったマテオさんに声を掛けてもらっていました。まだこれからどう展開していくかもわからない最初の年なので、Tunaのバンドとパエリアはぜひ出して手伝ってほしい、と。スペインで旅行代理店をやっているマテオさんのお父さんとは昔からの友人なのですが、日本に来るスペイン人はほとんど彼のエージェンシーから来ているのではないかと思います。
ちなみに、パエリアについてあまり話していませんでしたが、日本に来る前も料理が好きだったのでバイトで色々経験して、日本でも最初は東中野のスペイン料理屋さんで働くなど、飲食系でも幅広くやっていたのですよ。今インタビューを受けているこの六本木のお店<チキンマン>も、私が経営しています。
ホルヘさんといい、マテオさんファミリーといい 、スペインと日本をつなぐ架け橋のような方々がいてこのフィエスタが成り立っているのですね!
スペイン出身のホルヘさんから見て、今のフィエスタはいかがですか?
ホルヘさん :
素晴らしいです!沢山良いところありますけど、まず、なんで福島さんはスペイン語話せないんでしょうか!?
福島さん :
え?!良いところじゃないじゃん(笑)
ホルヘさん :
いや、良いところですよ。スペイン語話せない、スペインにめっちゃ詳しいとかでもない(笑)でも福島さんがいなかったら、日本にスペインフェスはなかったですね。これが本当に素晴らしい出来事だったなと。やりたいことや希望を持っている人が、壁がたくさんある中で必要なものとそうでないものをイチから仕分けして、人を巻き込んで創り上げていくというのはとても大切なことです。私では出来なかったし、当然一人ではできません。
ただこれからは、もっともっとフィエスタを元気にしていくためにも、大使館の方やスペインに関連する各種団体の力などにもお力をいただいて、もっと沢山の人を巻き込んでいきたいです。
福島さん :
大きな事業を実行するためには、様々な役割があり、たくさんの協力者が必要ですからね。オフィシャルサイトには色々なエピソードが載っていますが、本当に関係者の方々は皆一生懸命頑張っていると思います。
ホルヘさん :
特にゴミとか環境面のオペレーション大変でしょう。私もゴミ出しちゃってゴミんなさい。
福島さん :
それ、言いたいだけだよね(笑)
ホルヘさん :
とにかく、素晴らしいイベントです。これから益々盛り上げていかないとですね!
ありがとうございます。本場の方にもそうやって言ってもらえて、当初から支えてもらっていて、本当色々な方の輪が広がって、重なって、今12年も成長を続けているのですね。そういえば、今年はもうひとつホルヘさんの案で特別ゲストを交えた音楽ステージに出ていただけると聞いているのですが…。
ホルヘさん :
そう!紹介しますね。弟のビクトルとパートナーのアルバです!
ビクトルさん・アルバさん :
¡Hola!(こんにちは!)
皆さんはどんなご経歴なのですか?
ビクトルさん:
私たちは、普段はスペインでオペラに出演したり、俳優として舞台に立ったりとそれぞれ音楽や芸能の活動をしています。
ホルヘさん:
今回は、私が普段やっている「Kilombo(キロンボ)」というバンドとのコラボで、二人にもステージに立ってもらおうと思っています。本当にスペインにいる気持ちになって見てほしいですね!
すごいですね!これは耳に嬉しいステージになりそうです。今回はどうして出演いただけることになったのですか?
ビクトルさん:
普段はスペインに住んでいます。兄がいるので日本には何回か来ていますが、このイベントのことを知ってぜひ出演したいと思いました。音楽を仕事としている私たちのミッションとして、今回のフィエスタでは私たちの音楽への向き合い方・感じ方をぜひ日本の皆さんに知ってもらいたいと思っています。とってもやる気に満ちていますよ!
アルバさん:
今回のステージは、衣装にも注目してほしいです。マドリードの伝統衣装で歌わせていただきます!マントやドレスに、髪型まで、伝統的スペインを身体全体で表現したいと思っています。
今からワクワクしてしまいますね!お二人からも、ぜひ当日来てくださる皆様にメッセージをいただけますか?
ビクトルさん:
このフィエスタに来てくださる皆さんに、まるでスペインに訪れたかのような経験を僕たちの音楽を通して届けたいですね。文化、感情表現、環境、空気感すべてを、目でも耳でも匂いすら感じるように、音楽で届ける。強い情熱と愛をもって皆さんの前に立つことをお約束しましょう。
アルバさん:
もう彼がすべて話してしまったわね(笑)当日は、しっかり五感を開いて私たちの音楽に触れてくれたらうれしいです。Hasta Pronto. ¡Olé!(またすぐに会いましょう!オレ!)
ホルヘさん:
みんな、楽しみにしていてくださいね~
とにかくパワフル、パッション!といったスペインオーラ全開のホルヘさん。インタビュー途中も冗談交じりに軽快なトークをいただき、時折記事に書いてよい事実なのか冗談なのかわからなくなるほどでした(笑)意外と言われてみないとわからないかもしれませんが、毎年人気のパエリアおじいちゃんのお店のマスターは、ステージでもギター片手に会場を盛り上げています。そして今年はパワーアップして、弟さんもスペインからいらしてのブラザーコンサートを披露してくださいます。
今年のフィエスタステージは一味違うかも…?皆様、お楽しみに!
10月14日(土)〜19日(木)
@池袋西口公園野外劇場 グローバルリング シアター
@としま区民センター
豊島区で1週間、バスク語、文化、伝統スポーツ、美食をお楽しみいただけます!本場バスクならではの体験を満喫できる絶好の機会です。皆様とご家族のお越しを心よりお待ちしております。
10月13日(金) 18:30
としま区民センター 多目的ホール
この期間にさまざまな”バスク”に触れて発見してください!